察しがいい人に共通するスキルとは

他人に対して「この人察しが悪くて会話しにくいなぁ」なんて感じたことありませんか?

実はその察する能力、ある知能指数がかかわっているのです。

 

IQや偏差値が高いと勉強ができたり、柔軟な頭脳を持っていると評価されます。

しかし、1990年頃から注目されている新たな知能指数があります。

Emotional Intelligence(EI)です。

IQ(Intelligence Quotient)に対してEQ(Emotional Intelligence Quotient)と表現されることもあります。

日本では“情動知能”“感情知能”“心の知能指数などという言葉で表現されています。

このEI、EQがどんなものなのかご紹介します。

 

 

Emotional Intelligenceってなに?

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人生をより豊かに生きるために重要な知能として注目されています。

自分自身や他者の感情を理解・表現したり、自分の感情をコントロールしたりする能力です。

主に対人コミュニケーション時や社会生活において用いられます。 “空気を読む力”という表現がわかりやすいかもしれません。

 

EQの4つの分野

EQは大きく分けると4つの分野があります。

・感情知覚分野

自分自身や、周囲の人たちの感情を識別する能力です。

自分自身の感情がわかるというのは普通のことのように感じますが、案外むずかしい場合もあります。

声を荒げるような激怒や、はらわたが煮えくり返るほどの憎悪、泣き続けるほどの悲しみの中では冷静に自分の感情を認識できずに身体が勝手に動いていることもあります。

 

また、周囲の人の感情を識別することも容易ではありません。

他人の表情や声色、所作などを見て感情を理解するには、自分自身の感情への理解が深くないと難しいことです。

 

感情知覚分野はEQにおいてベースとなる分野です。

 

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・思考促進分野

思考を高めるために感情を思考に関連付けたり感情を思考に導入したりする能力です。

 

例えば、仕事をするときに「やる気があり、モチベーションが高い時」と「落ち込み、ネガティブになっている時」ではどちらのほうが早く、良い仕事ができそうでしょうか?

この場合前者のほうが早く、良い仕事ができるのではないでしょうか?

このように、やる気やモチベーションが高い時に良い仕事ができると認識している人はたくさんいます。

しかし、仕事をするときにやる気やモチベーションを高くすることができているかどうかは別の話です。

 

思考促進分野において他人との関連性を見る場合、相手に起きた出来事に対して共感することがわかりやすい感情です。

他人に共感することにより、相手に何か行動を起こすでしょう。

共感したことにより、その感情から何をすべきか考えて行動するやさしさを誰かから与えられたことはきっと誰しもありますよね。

 

思考促進分野は感覚知覚分野と同様、ベースとなる分野です。 

 

・感情理解分野

人間関係に関する感情的な情報や、ある感情から別の感情への変化、感情に関する言語的な情報を理解する能力です。

言い換えると感情の持つ様々な情報を理解する能力です。

例えば、怒りは、他人を攻撃したり害を加えたいという願望を含んだり、 恐怖は逃げたいという願望を含んだりしています。

また、感情にはその感情に至った何かしらのメッセージを含んでいます。

例えば、怒りは、個人が不公平に扱われたと感じることを意味するかもしれません。

怒りは、平和の形成、攻撃、報復および復讐を求めること、あるいは落ち着きを求めるための撤退など特定の行動に結びつく可能性があります。

 

感情的なメッセージとそれに関連する行動を理解することは、このスキル分野の重要な側面の1つです。

人がそのようなメッセージや潜在的な行動を識別できるようになると、それらの感情的なメッセージや行動について推論する能力も重要になります。

感情を完全に理解することは、それらの意味について推論する能力と相まって、感情の意味の理解を含みます。

感情理解分野はEQの中心的スキルといわれています。

 

・感情統制分野

個人的および対人関係において最適な行動をとるため感情をコントロールする能力です。

自身や他人の感情を知覚し、感情を考え理解し、調整する。

これにより自身の目的遂行において最適、効果的な行動をとることが可能になります。

対人コミュニケーションにおいては、他人を巻き込むための行動をとることも可能といえます。

 

感情統制分野は、EQの最終工程といえます。

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EQが高いといいの?

EQが高いほど、対人コミュニケーションや社会的に良好にある人が多くいます。

EQが高い人は、最も集中的に、感情を他人よりもよく認識し、考えてそれらを使用し、その意味を理解し、そして感情をコントロールすることができます。

感情的な問題を解決には、EQが高い人とってはあまり認知的努力を必要としません。

特に個人がEQの感情知覚分野でより高いスキルを持っている場合、言語的、社会的、および他の知性においてやや高くなる傾向があるという調査結果もあります。

EQが高い人は、目標、目的に対してやる気を起こさせたり、使命を説明するのが得意と言われているため、事務的または管理的な業務を含む職業よりも、リーダー的な立ち位置やカウンセリングに向いているといわれています。

(EQが高いからと言って必ずしもこうであるわけではありません)

 

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おわりに

EQは一言でいえば感情を管理し、利用する能力。

EQが高ければ、対自分でいえば“自制心が高い”、対人でいえば“察しが良く共感力が高く誘導もうまい”

EQが高ければすべてがうまくいくというわけはありませんが、人間同士の関わりあいが欠かせないこの社会においては、高いほうがより豊かな暮らしになる可能性が高いといえそうです。

 

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EQ 2.0 (「心の知能指数」を高める66のテクニック)

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参考:

What is Emotional Intelligence? ( https://scholars.unh.edu/personality_lab/8/ )